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エコ施設見学記「三浦バイオマスセンター」
更新:2011-9-22 11:23:35   閲覧数:2469
昨年より稼動しているバイオガス施設があると知り、見学に行ってきました。
訪れた先は半島の突端、三浦市南下浦町にある三浦バイオマスセンター

沿道からこの施設の象徴的建物であるメタンガスホルダーが見えます。広大なキャベツ畑を抜けた先、もともと存在する三浦市衛生センターに隣接した敷地に新たに建てられた施設です。




三浦市は下水道が未だ市全体には完備されておらず、屎尿処理を浄化槽に頼る家庭が多いそうです。そのため汚泥処理施設として三浦市衛生センターがありましたが、建物の老朽化による建替えの必要性と、三浦市が排出する有機性資源処理のためのバイオマス施設を作ろうという主旨の元、この事業が始まったそうです。

汚泥を積載したバキュームカーが入場して来ました。路面に設置された計量器に載って、車ごと重さを計測します。
乗務員はIDを入力してデータを納めています。



大きなシャッターが自動的に開いて車を飲み込みます。内部は負圧になっているため、外部には臭いが漏れて来ません。
内部では指定のパイプにバキュームカーのホースを差し込むだけの簡単な作業で、内容物を荷下ろしできるそうです。


農業や水産関係者が持ち込む残渣(ざんさ)は、こちらのボックスに投入して計測します。こちらも内部は負圧になっているので、建物の近くにいても臭いません。
残渣は糖度や油分の高いものほど発酵しやすく、多くのメタンガスを取り出せるとか。

三浦の名産であるスイカの残渣が多い夏場はメタンガスの発生が多く、葉物野菜や大根の時期は少ないそうです。

そうなるとマグロの内臓など油分の多いものに期待が掛かりますが…マグロの内臓はドッグフードの原料として、高価に取引されるため、この処理施設に入る事はないそうです。
港から持ち込まれるのは、マグロ以外の魚の内臓や市場に出せない雑魚類なのだとか。

先ほどの汚泥や農産物・水産物残渣は前処理の後にメタン発酵装置に投入されます。
発酵過程で得られる熱は施設内部の暖房や給湯に利用し、発生したメタンガスは電気に換えます。ここで発電した電気によって、この施設が年間に使用する量の約15%が賄えるそうです。大掛かりな施設の割に、売電するほどの発電は出来ない事を知り、少し驚きましたが、仕方ありませんね。






バイオガスを充分に発生させた後は、固体と液体に分けられて、水分は充分に処理されてから一部は場内利用され、その他は海に放流されます。
化学工場を思わせるような装置が並んでいます。

処理槽からの排気は高密度フィルターを通してから、大気に排出されます。
まったく臭いを感じません。



先ほど分けられた固体は堆肥となって農地へ帰ります。
処理されて堆肥になったものが空中をベルトコンベアで堆肥棟に運ばれて行きます。










袋詰めされ製品化した堆肥は、市内の農家へは無料で配布され、一般の方へは一袋百円で販売されているそうです。


この施設を見学させていただいて、リサイクルできる資源を有効に使って循環型社会を形成していく事の大切さを感じました。
それぞれの自治体がベターな選択をし、化石燃料に頼らない「地消地産型」のエネルギー社会を編み出して行くべき時期に来ているのかも知れません。
いろいろな可能性を考えさせられた良い経験となりました。


 
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