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葉山美術館「ゴームリー彫刻プロジェクト」
更新:2012-8-22 6:01:50   閲覧数:1297
葉山に美術館があるってご存知ですか?







神奈川県立近代美術館と言えば、鎌倉の鶴岡八幡宮の境内にある鎌倉館の事ですが、その姉妹館が葉山の一色海岸にもあるのです。
2003年にオープンした葉山美術館は、個性的な展示内容に加え、なによりそのロケーションが素晴らしいと評判です。葉山御用邸の隣地に立つ建物からは美しい海を望み(レストランと休憩スペースなどから)、回遊型の庭園からは砂浜や潮の干満が眺められる、文化&絶景ポイントなのです。

さて、そんな葉山美術館で「ゴームリー彫刻プロジェクト」が進行中です。
この計画は、イギリスの有名な彫刻家であるアントニー・ゴームリー氏の彫刻作品(ゴームリー氏の体を型どった人型の像)2体を、2012年8 月から翌年3 月までの期間限定で、葉山美術館の屋上と一色海岸に設置するという計画でした。
ja.wikipedia.orgより

6月に町内会の回覧板で知らされた内容では、一色海岸に設置する一体を海中の天然岩に穴を開けて設置するという計画だったため、地元から大きな反発がありました。
その後、2回の懇話会が開催され、一色海岸で様々な活動をするマリン・スポーツ愛好者や自然保護団体、海を守るライフガード達と穏やかに話し合いが持たれたそうです。

そして、彫刻の設置と海辺での活動の安全との共存をはかれる方法を模索した結果、海岸そのものを設置検討場所から除外し、海岸以外の場所での設置を引き続き検討することとなり、一件落着と相成ったのですが…。

ja.wikipedia.orgより

騒動の舞台裏を覗いてみると、美術館側は世界的に有名な彫刻家であるゴームリー氏の作品によって葉山を世界にアピールできるという主張。自然保護の観点からは、天然の岩礁を加工して彫像設置する事により貴重な生態系が崩壊してしまう&その作業で用いる重機の搬出入によって景観が変わるのは避けられないとの主張。サーファーやライフガードからは、波打ち際に人間と見間違える彫刻が立っているのは安全上よろしくないとの主張。
(でもなにより、東日本大震災と大津波の記憶が生々しく残るこの時期に、満潮時の海に取り残される人体の彫像を設置するという無頓着さが腹立たしいと思いませんか。)

今回のテーマは、美術と景観が共存する事の難しさ。

でも、これは建築や不動産売買でも、同じ事が言えるのです。
美しい大樹を残せぬ分譲計画、地域の風向きを変えてしまうような大きな建物、近隣との日照トラブル、相続税のために切り売りされるお屋敷。
すべては生態系を壊し、我を通す事に他なりません。

そうは言っても、社会人としては経済活動も活発に行わなければいけないわけで…やっぱり何とも答えを出し難い問題なのです。
難しいけれど…住まいづくり学校は、住宅を計画する事から始まる、環境や地域とのポジティブな関係を提案して行きたいと思っております。これからの特別講義にも是非ご参加くださいね。

さて、本題の葉山美術館「ゴームリー彫刻プロジェクト」は今でも実施に向けて継続しています。11月初旬には、作家であるアントニー・ゴームリー氏との交流会やワークショップなど、一般の方も参加できる多様なプログラムも予定されているようですよ。
世界的に有名なアーティスト作品を国内で見る事のできる数少ないチャンス。
そして、アートと環境についても考える良い機会となるでしょう。
詳しくは、 神奈川県立近代美術館のホームページをご覧ください。


 
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