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温故知新 国宝めぐりの旅 「清白寺 仏殿」
更新:2012-1-24 11:54:55   閲覧数:1073
小雪舞う新宿を発って車で約2時間、山梨へ。

国宝建築というと、京都や奈良にばかりあるような気がしていたのですが、山梨にも重要なお寺が二つあるのです。
今回も建築のプロ集団に混ざり、古建築を研究されている先生の引率のもと、深き歴史に触れて参りました。

まず訪れたのは山梨市のブドウ畑の中にポツンと建つ、海湧山清白寺仏殿

全景:外部は素木造り。屋根が雨に濡れてしっとりと美しいけれど、外壁は濡れていない…だから600年近くも姿を留めていられたのだなと納得。

観るものを圧倒するような静謐さと上品さに溢れています。
背筋が伸びる思いです。



この仏殿は、割石積の基壇の上に建つ、方三間裳階付入母屋造、檜皮葺(ほうさんげんもこしつきいりもやつくり、ひわだぶき)。つまり…正方形の建物で、周囲の廊下状部分からオーバーハングした庇状の屋根が付いている、入母屋造りの大屋根が乗っている、屋根は木の皮で葺いているという事。
禅宗様寺院の典型的な形式で、使われている材木が細く、瀟洒で可愛い印象が残る建物でした。














建具:桟唐戸を用いた大陸形式の外開きドアにはお花模様の格子(花狭間はなさま)が。蝶番の代わりに軸ずりとなっているアイデアもなかなか。弓形(波型)の欄間も可愛い。



















窓:花頭窓(かとうまど)もシンプルで素敵。時代が下ると(新しくなると)花頭窓の裾が広がって釣鐘みたいな形になるそうです。














天井:板を貼り上げた天井には、江戸時代の絵師による迫力ある龍の墨絵が描かれている。



















内部:構造を支えるための虹梁や蝦虹梁の細工が巧妙な上、彩色の痕跡が残る。彩色のある禅宗仏殿は日本に二つしかないそうで、そういう意味からも貴重な文化遺産なのだそうです。












国宝清白寺仏殿の脇には、伏流水が豊かに流れる小川がありました。
山からの伏流水豊かな盆地において、この仏殿が建ち続けたのは、地面から1mほどの高さの基壇を設けた事で湿気を寄せなかったためだそうです。
現代に建てる住まいも、立地に合わせた湿気対策は重要ですね。

建築の勉強をしていると、ついつい先鋭建築家の新築ばかりを見てしまうものですが、古建築にも、現代の建築に生かせるエッセンスがたくさん隠れています。古建築が現代に存在しつづける意味をいたるところに感じた、よい学びの一日でした。

次回へ続きます!


 
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