サイトマップ お問合せ ホーム
住まいづくりコラム  >  建築素材を訪ねる旅「杉・林業の現場」
建築素材を訪ねる旅「杉・林業の現場」
更新:2011-12-13 13:38:14   閲覧数:868














地産地消という言葉が定着しつつある昨今。
住まいづくりの場においても、地元の木を使って建築する事に興味を持つ方が増えて来ていると感じます。
そんな中、建築を学ぶプロのための勉強会に参加させていただき、関東を代表する木材の産地=秩父の、杉の伐採現場を見学させていただきました。

杉の伐採現場では日本の樵(きこり)100人に選ばれている上林さんにお会いしました。
樵という普段知り合えない職業の方の語りは、とても含蓄ある深いお話。

川の水も湧き水も、すべての水は『降った水』。
雨として降ってきたから沸いてくる。
木は水を蓄える『緑のダム』、山の手入れを良くすれば人造ダムなんて要らない。
ところが現代、人間同士の繋がりが希薄になった事で、山が手入れされなくなってしまった。
昔は日常の煮炊きに使うための薪や炭を手に入れるために、誰もが山へ入り、枝を伐ったり下草を刈り、生活の中で山の手入れがされていた。
ライフラインが整い、人の繋がりが希薄になった事で犯罪が増え、山が荒れている。

…かつて私たちの暮らしが山と切り離せなかった事、ライフラインの整った便利な世の中が山を荒らしている事を知りました。












上林さんが樹齢40年ほどの杉の木の伐採を見せて下さいました。
チェーンソーで倒す方向の根元に切り込みを入れ、反対側にも刃を入れるとメリメリと乾いた音をたて、地響きを轟かせながらあっという間に倒れて行きます。



















切り立ての断面は水分を沢山含んでいてしっとりと瑞々しく柔らかい。











上林さんは、すぐさま梢のほうの枝をササッと切り落とし、市場に持ち込むために根元から4mほどの長さでカットしていきます。一般的な規格の12尺(約3.64m)という長さを採るのに加工しやすいサイズなのだそうです。













作業が一区切りしたところで、伐りたての杉を1cm厚にスライスしていただきました。
まだ瑞々しい木端を太陽にかざしてみると、水分を沢山含んだ白太(外側に近い年輪の白い部分)が飴色に透き通るように輝いています。












杉の輪切りスライスを自宅へ持ち帰り、一日風通しの良いところに干したら、だいぶ水分が抜けて色も変化して来ました。
これからの乾燥の過程で、脂が出てきたり、割れが発生したりするそうです。それが無垢材の特徴ですからね。無垢の柱や梁も同様です。


今回の見学で、健全な山林が人々にもたらす恵みは費用以上のものがある事や国産材を使う事で環境が守られる事を知りました。
国産材の住まいづくりに魅力を感じ、これから家を建てる方には、是非国産材を使って欲しいと切実に願った一日となりました。


 
前
古建具、古建材を使った空間作り
カテゴリートップ
住まいづくりコラム
次
逗子市の「植木剪定枝チップ化」取り組み
トップへ戻る
参加者の声
Twitter
参考文献
スタッフオンリー
ユーザー名:

パスワード: